このマニュアルは留学中に性暴力にあった被害者が声を上げ、これから留学に行く全ての学生たちに自分たちと同じ思いをさせたくない、守らなくてはならない、自分のようになって欲しくない、被害を防がなければならないという、強い願いと思いで作成されたものです。
作成するにあたり、本当に多くの方に関わっていただきました。専門家の方や大学教授、実際に留学中被害に遭われた方、この問題を撲滅しようと考えている方、すべての協力してくださった皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
私たち留学生は、留学を実現するために、様々な困難や壁を解消しようと、親を説得したり、言語を取得したり、コツコツと貯金をしたり、たくさんの努力を重ねます。そのような勇気と覚悟が性暴力によって踏みにじられることなく、思う存分に留学生活を全うできるような社会を、SAYNO!は目指しています。加害者の優位な立場を利用した構造的な暴力や、物理的な脅迫や暴力、泣き寝入りをしなければならない現状と徹底的に戦うために、そして、立場や環境によって構造的に、沈黙させられ、存在を消し去られ、村八分となったvictimたちが、生存と自由の権利を持った人間として扱われるために、マニュアルを作成しました。
このマニュアルはゴールでは決してありません。暗澹たる戦いの開幕戦です。
このマニュアルが多くの学生に届きますように。そして、このような被害を生み出さない社会になるように。
〈特別ご協力頂いた先生方〉
椎野若菜先生 東京外国語大学
村上麻里先生 産婦人科専門医
(ひらがな順)