海外で「アジア人」で「女性」であるということ

大学生の夏、アフリカのとある国にひとりでボランティア活動に行った。日本人は私だけで、行く先々でじろじろ見られることもあった。それでも大好きなアフリカで過ごす日々は楽しかった。

しかし時間が経つにつれ、私を見る周囲の目つきに違和感を覚えるようになった。そしてそれは「肌の白いレアなアジアの女がいる」という男性からの好奇の視線であると知った。真夏のアフリカで、肌を見せないように毎日長袖を着た。それでも現地の女性とは違う体格やストレートの黒髪が目立った。

滞在先の近所に住むひとりの男性がいた。道で会うたびに誘われていたが、毎回理由をつけて断っていた。ある日いつものように職場から滞在先に帰る途中で彼が待ち伏せしていた。いつもの笑顔は無かった。その目つきで、相手が本気で自分を押さえ込もうとしているのがわかった。相手を逆上させないように、必死で何か話したのを覚えている。

幸いそこで知り合いが通りかかり、私は滞在先に帰ることができた。身体が無事なだけラッキーと言われればそうかもしれない。でもあの時の相手の目は忘れられない。自分の肌の色や「アジア人女性」というカテゴリーだけでジャッジされた恐怖を今も覚えている。大好きだったアフリカが今は怖い。私はもう、二度とあの国に行くことができない。(Rさん)